四国遍路(63,64,65)
<第63番札所 吉祥寺> 愛媛県西条市氷見乙にあります。
城門のような吉祥寺山門をくぐって、境内に入ります。” 密教山 “と書か
れています。進むと正面に本堂、左に大師堂がありました。
四国八十八ヶ所の中で、毘沙門天を本尊にしてるのはここだけです。
文献によりますと、天正13年(1585年)豊臣秀吉の四国征伐で
小早川隆景の軍勢の兵火により全山焼失。その後、時は流れ、現在
の地に再興された、ということです。
大きく枝を広げた木の前には弁天像(右側)があり、この「くぐり吉祥
天女」の下をくぐると願いが叶うといわれ、大勢の方が通り抜けていま
した。
七福神の寺
遍路道に、彼岸花が咲いていました。ああ秋なんだなぁ。
<第64番札所 前神寺> 愛媛県西条市州之内甲にあります。
石鉄修験道の根本道場でもある前神寺は、奈良時代の初期、役行者小角(エンノギョウジャオズヌ)
が開基した、と伝えられています。
灯篭が何基も立ち、また老木が生い茂っていて境内は、雨の中
静かに佇んでいました。
” 前は神 後ろは仏 極楽の よろずの罪を 砕く石鎚 “
御滝不動尊。
大師堂右の石段を登ったところにあり、かつては滝打修行が行われ
ていたそうですが、現在の水量はわずか。 ここに1円玉を投げ入れて
見事にくっつくとご利益があるといわれています。
<第65番札所 三角寺> 愛媛県四国中央市にあります。
三角寺山(海抜450m)の中腹にあり、かつてはかなりの厳しい山道
を登らなければならない難所寺であったといいます。
鐘楼門。
石段をのぼりつめると、寺の入口にたどり着きました。ふと見上げると、
山門には梵鐘が釣られていて、鐘を一つついて中に入ります。
三角寺は、昔から子授けと安産に御利益があると言い伝えられている
寺で、納経所では、お札と一緒に” しゃもじ “を受け取る人が多いとか。
弘法大師は、この寺で21日間の秘法を修したといわれているますが、その際の三角形の
護摩檀の跡が現在、三角の池になっています。寺名もこの護摩檀が三角形であったことに
由来しているそうです。